http://irorio.jp/agatasei/20141023/172233/
WHO発表、エボラ感染者1万人に迫る、ただし実数は倍との見方も
2014年10月23日 14時51分
2014年10月23日 15時15分
タグ
WHO , エボラ出血熱 , 世界保健機構 , 富士フィルム , 自衛隊 , 資金援助
注射
shutterstock
エボラ出血熱の被害が拡大している。
実際の感染者数は2万人?
WHO(世界保健機構)の発表によると、19日時点におけるエボラ出血熱の感染者は9936人、疑いがある人を含めた死者は4877人とのこと。
国別の死者は、最も多いリベリアが2705人、シエラレオネが1259人、ギニアが904人、ナイジェリアが8人、アメリカが1人だ。
WHOでも「正確な数の把握は難しい」としているように、実際の死者数は5割増し、感染者数は倍との見方もある。
終息宣言も出たが
WHOは、セネガルは17日、ナイジェリアは20日、新たな感染被害を確認できなかったことから、両国に終息宣言を出している。
しかし隣接するリベリア、シエラレオネ、ギニアの感染スピードはアップしているため、新たな感染被害を防ぐ意味でも、両国を含めて油断はできそうにない。
そうした中で、ヨーロッパやアメリカでも感染者、二次感染者が出たことから、更なる被害の拡大が懸念されている。
日本の対応は?
知られているところでは、富士フイルムグループの富山化学工業が開発したインフルエンザ治療薬「ファビピラビル(アビガン錠)」だろう。
エボラ出血熱の治療薬として認可されていないものの、緊急措置として、フランスやスペインなどで4人のエボラ患者に投与され、フランスの女性看護師が回復している。
同社は今後も緊急措置に対応するとして増産を決定、11月からフランスとギニアでは共同で臨床実験を開始する予定だ。
国としては、これまでに約8500万ドル(約93億円)の物資や資金援助を行っている。
またエボラ対策で出動するアメリカ軍に合わせて、ドイツのアメリカ軍司令部に、自衛隊から5人の連絡要員を派遣することを決定した。
さらに水際対策として、全国30の空港でサーモグラフィーによる体温チェックと、ギニア、シエラレオネ、リベリア、ナイジェリア、コンゴ民主共和国からの帰国者に対する聞き取り調査などを行っている。
■WHO「Ebola virus disease」(英語)