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米2州のエボラ対策が波紋 隔離の看護師「囚人のよう」

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米2州のエボラ対策が波紋 隔離の看護師「囚人のよう」

ニューヨーク=中井大助

2014年10月26日16時46分

 エボラ出血熱の対策として米ニューヨーク、ニュージャージーの両州が、西アフリカでエボラ患者と接触した旅行者に隔離を義務づけたことが、波紋を呼んでいる。対象の1人目となった米国人看護師(33)は25日、「誰にも経験して欲しくない事態だ」と手記を発表。看護師が仕事をしていたNGO「国境なき医師団」(MSF)も「基準が不明確」と批判している。

 米紙ダラス・モーニングニュースに公表した手記によると、シエラレオネでエボラ患者の治療にあたっていた看護師は、24日にニュージャージー州のニューアーク国際空港に到着。検疫の事務所に通され、非接触型の体温計で体温を測ったところ、36・7度だったという。

 その後、約4時間にわたってほとんど状況も説明されず、菓子と水しか与えられなかった。再び同じような体温計で検査をされたが、今度は怒って顔も紅潮していたためか、38・3度を記録。口内型の体温計で測れば熱はないと主張したが、係官は「熱がある」と記録したという。

 さらに3時間も放置されてから、パトカーに先導されて病院に連れて行かれた。「何か悪いことをしたのだろうか。1カ月間、子どもが死ぬのを見てきた。世界の多くが傍観して、何もしていない時に助けようとしたのに」とその時の思いをつづった。病院で検査したところ、熱もなく、ウイルス検査も陰性だった。

 看護師は手記で、「同じように米国に戻る同僚も、犯罪者や囚人のように扱われるのだろうか」と疑問を投げかけている。MSFも声明で、公衆衛生を守ることの大切さを認めながら、「医療従事者の人権も保護されなければならない」と主張。両州の基準では帰国した医療従事者は21日間の隔離を義務づけられるが、ニューヨーク・タイムズは隔離がこれだけ長いと、ボランティアする医師らが減る可能性を指摘する。

 ただ、隔離を支持する声も多い。全米第3の都市シカゴがあるイリノイ州も両州と同様に、エボラ患者と接触した人を21日間隔離する方針を決め、25日から実施を始めた。(ニューヨーク=中井大助)

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