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米国でエボラ対策にロボット導入を検討中!?


http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40932

米国でエボラ対策にロボット導入を検討中!?
2014年10月30日(木) 小林 雅一
ITトレンド・セレクト
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ダラスで発見されたエボラ感染者のアパートを消毒する作業員 〔PHOTO〕gettyimages

ダラスやニューヨークなど都市部でエボラ感染者が出る中、米国の科学者たちが感染拡大を食い止めるためにロボットの使用を検討し始めている。

●"Scientists Consider Repurposing Robots for Ebola" The New York Times, OCT. 22, 2014

上記NYT記事によれば、来月7日にカリフォルニア大学バークレイ校をはじめ米国内の4ヵ所でロボットをエボラ対策に使うための会議が開かれる予定だという。議題は明らかにされていないが、恐らくは「看護師など人間に代わってロボットがエボラ患者と接触し、その排泄物や脱いだ衣服などを安全に処分することは可能か」といったことが話し合われる見込みだ。
災害対策ロボットを患者対応に転用

先回りして結論を言ってしまえば、現時点でそのような事ができるロボットは地球上に存在しない。科学者たちがエボラ対策への導入を検討しているロボットは、現在DARPA(米国防高等研究計画局)が進めている「DRC(ダーパ・ロボティクス・チャレンジ)」のような災害対策用ロボットだ。

元々、原発の事故現場など危険な場所で作業することを念頭に開発された、これらのロボットは基本的にヒューマノイド(人型ロボット)であり、人間のように道具を操ったり梯子を登ったり、あるいは自動車を運転できたりもする。こうした器用な汎用ロボットを、エボラ熱に感染した患者への対応に応用できないかと科学者たちは考えている。が、現時点でこれらのロボットにそこまでの実力はない。

昨年12月、米フロリダ州の自動車レース場で開催されたDRC予選競技会には日米韓をはじめ世界の大学や研究機関、企業などから最先端の次世代ロボットが出場したが、いずれの動きも非常に鈍く、たとえば高さ3メートルの梯子を登り切るまでに10分近くの時間を要した。中には競技の途中で止まったまま動かなくなるロボットもあり、とてもエボラ患者の介護ができるレベルにないことは一目瞭然だ。


http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40932?page=2

米国でエボラ対策にロボット導入を検討中!?
2014年10月30日(木) 小林 雅一
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恐らく科学者たちもそれを承知の上で、「このまま何もしないで手をこまねいているよりは・・・」という気持ちで会議を開くことにしたのだろう。それに最先端のニューラルネットやそれを1チップ化した特殊なプロセッサを搭載すれば、今後ロボットの性能が急激にアップする可能性も残されており、全く箸にも棒にもかからない話というわけでもない。
ロボット・メーカーには病院からの問い合わせが殺到

もうちょっと現実的な対策も検討されている。それは「テレプレゼンス・ロボット(代理ロボット)」を患者の対応に当てることだ。このロボットは移動用の台車の上に細長い胴体がついたロボットで、その頭部にはビデオ・ディスプレイが搭載されている。ディスプレイには無線インターネットを介して、どこか遠くにいる人間の顔が表示される。つまり、この人間の代理を務めるロボットというわけだ。

既に米国では、医師が遠隔地から患者への往診代わりに代理ロボットを使っている他、高齢者など家族の見守りへの応用も検討されている。また数は少ないが、日本でも既に使われている(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38559)。

この代理ロボットをエボラ患者への対応に導入することが真剣に検討されている。米InTouch Health社など代理ロボット・メーカーには、既に米国内の病院から、そうした問い合わせが引っ切り無しに寄せられているという。もちろん「排泄物の処理」など本格的な看護作業は到底無理だが、頭部のビデオ・ディスプレイを介して容態の問診を行うなど、何らかの限定的な仕事ならできるかもしれないと見られている。

が、一方で患者やその家族がロボットを介して看護されることに拒否感を示したり、気分を害する恐れがあるとも懸念されている。また科学者達も「こうした機会を利用して自らの研究成果を売り込もうとしている」と思われるのを恐れているという。将来的には、ロボットを使うような時代が訪れるかもしれないが、現時点では社会的合意を得るのは難しそうだ。ただ来月7日に検討会が開かれる以上、その推移を見守る必要はあるだろう。

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