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エボラ出血熱 政府の対応が二転三転 情報開示に課題も


http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00279652.html

エボラ出血熱 政府の対応が二転三転 情報開示に課題も
10/28 18:33
エボラ出血熱の感染が疑われた男性は、検査の結果、陰性と判明した。
塩崎厚労相は今回の対応について、「段取り通り」と述べたが、情報開示をめぐっての政府の対応は、二転三転していた。
27日午後8時20分、大勢の記者が待ち受ける中、塩崎厚労相が会見場所に姿を見せた。
塩崎厚労相は「きょう、羽田空港に午後、西アフリカに滞在歴のある男性が到着して、発熱されている。万が一のことを考えて、搬送し、検査を行っている」と述べた。
羽田空港に到着した45歳の男性ジャーナリストに、エボラ出血熱の疑いがあることを明かした塩崎厚労相。
実は、エボラウイルスの影との戦いは、この5時間前から始まっていた。
27日午後3時35分、リベリアに滞在歴があるこの男性が、ロンドンから羽田空港に到着した。
検疫所で医師が熱を測ったところ、37.8度であることが確認された。
防護服を着せられた男性が、都内にある国立国際医療研究センターに向かうために空港を出たのは、午後6時25分。
飛行機の到着からおよそ3時間、男性は空港にいたことになる。
実は、厚生労働省は、この段階では情報を開示する考えはなかったという。
社会部の土門 健太郎記者は「厚生労働省は、確定診断が出ていなかったので、国民に余計なパニックを呼ぶとして、発表するつもりはありませんでした」と語った。
こうした政府の方針を裏づけるように、午後6時50分、安倍首相は、官邸をあとにした。
しかし、午後7時半に事態は一転した。
男性のエボラ出血熱の疑いを伝える一部報道で、状況が明るみに出ると、官邸サイドは一気に情報開示へとかじを切った。
官邸サイドは午後7時半ごろ、「このままだと報道が過熱するので、一度、水をかけた方がいい」と、厚労省側に、塩崎厚労相の会見を開くように促した。
一方、関係者によると、塩崎厚労相は、一部報道があるまで、エボラ出血熱の疑いがある男性のことを知らなかったという。
厚労省内が、一気にあわただしさを増した。
当時の厚労省内の様子について、担当記者の土門 健太郎記者は「担当課では、普段は貼られていない『関係者以外立ち入り禁止』という大きな紙が貼られたほか、(課の)幹部全員が外出していないなど、ものものしい雰囲気がうかがえました」と語った。
塩崎厚労相は「検査の結果は出次第、またお知らせしたい。おそらく、明け方になるのかなと思っています」と述べていた。
ここから衆人環視のもと、事態は進んだ。
午後10時30分ごろ、男性の血液が、遺伝子検査のため、武蔵村山市の国立感染症研究所に運び込まれた。
感染が疑われた男性が乗っていた航空機を運航する全日空では、夜のうちに、機内の消毒作業を実施した。
男性の空港到着から、およそ14時間。
ついに、検査結果が明らかになった。
厚労省は午前5時30分、エボラ出血熱が疑われた男性の検査結果について、陰性であると発表した。
検査結果は会見などは行わず、紙1枚で発表されたのみだった。
塩崎厚労相は、28日午前9時半すぎ、「(エボラ出血熱は)発症後、3日間は陽性の結果が出ない場合があることから、引き続き入院してもらい、健康管理を行う」と述べた。
浮き彫りとなる情報開示の難しさ。
太田国交相は「飛行機に乗っている人について、情報を示すべきではないかという質問については、今後のことを含めて、検討しなくてはならない」と述べた。
国交省は今回、エボラ出血熱の感染が疑われた男性が搭乗していた航空機の、航空会社や便名を明らかにしなかった。
日本に迫るエボラ出血熱の恐怖。
次に同様の事態が起きたときの対応に、課題を残した形となった。

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