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エボラ出血熱のワクチン「Ervebo」、EUが条件つきで認可


グッドニュース何だろうと思う。道の険しさを物語るニュースでもあるような。

日本は少し油断しているかもしれない。一度でも弾けたらそれが命取りかも知れないのに。



https://www.gizmodo.jp/2019/11/ervebo-vaccine.html

エボラ出血熱のワクチン「Ervebo」、EUが条件つきで認可

    2019.11.13 22:00

    author Ed Cara - Gizmodo US [原文] ( 岡本玄介 )

エボラ出血熱のワクチン「Ervebo」、EUが条件つきで認可
Image: AP

普及前でも、緊急の地帯には実験プログラムの一環としていち早く届けます。

致死率の高いウイルス性疾患、エボラ出血熱に対する初めてのヒトワクチンが、今や正式に現実のものとなりました。

月曜日、欧州連合は製薬会社Merck(メルク)が開発した「Ervebo」というワクチンを承認したのです。
条件付き販売許可

「Ervebo」を承認する段階は、 欧州医薬品庁(EMA)により集められた委員会により、EUによるワクチンの条件付き販売許可を推奨されたときに、今年10月に承認することが決まりました。

条件付き販売許可は、患者への「まだ対処されていない」新薬または治療法に与えられるものです。こうした医薬品は、一般的な新薬よりも迅速な日程で承認されます。そのため、承認のために収集・分析される臨床試験データが少なくても良いのです。
劇的な効果が承認を後押し

しかし、この「Ervebo」では現状出ているデータは圧倒的に肯定的なものとなっています。4月、世界保健機関は、コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が流行していた時期に実施した、「Ervebo」と共に包囲種痘の試用についての予備的な結果を発表しました。

これまでにワクチンを接種した約10万人のうち、エボラに感染した人は3%未満でした。これらの結果と、1万人以上が死亡した歴史的な2014年~2015年のエボラ出血熱の流行にさかのぼる初期の臨床試験とを統合して、「Ervebo」は委員会による承認を確保したのです。

この承認を発表する声明文にて、EUの欧州委員会の健康と食品安全担当委員であるヴィテニス・アンドリューカイティス氏がこうコメントしています。

    5年前にエボラ出血熱が西アフリカを襲って以来、この恐ろしいウイルスに対するワクチンをできるだけ早く発見することが、国際社会の優先事項となっていました。したがって本日の決定は、アフリカとその先の人々の命を救うために前進する、大きな一歩となります

ちなみに「Ervebo」の販売権はメルクが保有していますが、元来はカナダ公衆衛生庁の研究者が開発したものなので、現在もカナダ公衆衛生庁は非営利の権利を持っています。
承認されても普及はまだ

ワクチンの承認は重要な意味を持っているものの、だからといってそれが今すぐ現地の状況を激変させることはなさそうです。

WHOは昨年10月、「Ervebo」の認可された分量を2020年半ばまで世界で使用できないと発表したのですが、それまでの間、感染の危険にさらされている地域の人々は現在の実験プログラムを通してワクチンを利用できるようになります。

メルクも、アメリカ食品医薬品局(FDA) に「Ervebo」の承認を申請していますが、最終決定は来年になる見通しなのだそうです。
すぐにワクチンを打てない理由は現地の状況にもある

「Ervebo」は非常に効果的なワクチンかもしれないものの、現在のエボラ出血熱の流行を封じ込めるための最大の障害は、構造的なものでした。公衆衛生庁の職員は、西アフリカで武力紛争が続く中、攻撃されやすいコミュニティーでの治療や予防接種に苦慮しており、時には彼ら自身も攻撃の標的となっています。

このワクチンはまた、人々に危険をもたらすウイルスの中でもっとも一般的な亜型であるザイールエボラウイルスから身を守るために、18歳以上の人にのみ承認されています。
これまでの死亡者数

2018年8月からこの10月までに、3,114人以上のエボラ出血熱患者が確認され、2,123人が死亡したことが記録されています。またエボラ危機は依然として国際的な公衆衛生上の緊急事態となっています。

Source: EMA, WHO, European Commission, precision VACCINATIONS

コンゴのエボラは依然危険因子


+

  1. 前回の大騒ぎから数年経過しているのに依然危険因子。今年も油断はできないそうだ。特に、外国人観光客が多い場所は避けた方がいいのだろうね。



https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/042300246/

コンゴのエボラ流行が収束せず、史上第2の規模に
対策は万全なのに、なぜ大流行は収束しないのか?
2019.04.24

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コンゴ民主共和国、ブテンボの一時収容センターにて、エボラ治療ユニットの医療スタッフが防護服を身に付ける。他の2つの施設が襲撃を受け、焼けてしまったため、ここがブテンボで唯一機能しているエボラ治療センターだ。2019年3月1日。(PHOTOGRAPH BY NICHOLE SOBECKI)
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 エボラウイルスが、アフリカのコンゴ民主共和国で猛威を振るっている。感染が拡大しているのは、同国北東部の人口が密集した地域。専門の医療チームが対策に当たり、効果的なワクチンや最新の治療法を試みているにも関わらず、4月の1週間だけで新たに110人もの発症が確認された。

 今回のアウトブレイク(大流行)は、すでに史上2番目の規模になっている。2014年から2016年にかけて、西アフリカで1万1300人以上を死に至らしめた大流行が発生したが、それに次ぐ大きさだ。世界保健機関(WHO)は、ルワンダおよびウガンダと国境を接するコンゴの北キブ州において、833人の死亡を含む1290の症例を報告している。(参考記事:「エボラ拡大止まらず、世界の対応に警鐘」)

 エボラウイルス病(エボラ出血熱)を発症すると、最悪の場合、制御不能な出血が起こり、死に至る。(参考記事:「エボラ特集5:検証、シエラレオネの悲惨な現実」)

 今回の流行の特徴は、子どもの感染が非常に多いこと、そして、かなりの割合の患者がエボラ治療センターで手当てを受ける前に亡くなっていることだ。センターでは地元や海外からの支援者が治療や対策に当たっているものの、患者が手当てを受けなければ、感染経路も究明できない。そのため、公衆衛生の専門家からは、流行に終わりが見えないと危惧する声が上がっている。

 地域性も、エボラウイルスの封じ込めに不利となっている。ウイルスが拡大しているエリアは、外国人に対する根深い不信感があるせいで治療を受けたがらない人が多い。さらに支援者を襲撃する事件が発生するなど暴力もはびこっており、エボラの制圧はますます困難になっている。(参考記事:「リベリア、住民隔離で軍部隊と衝突」)



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