米FDAがエボラウィルス検出システムを緊急認可、1時間で判定
2014年 10月 27日 14:07 JST
10月25日、米食品医薬品局(FDA)はエボラ出血熱の検出に米国のバイオファイア・ディフェンスが開発した2つの検査システムの使用を緊急認可したと発表した。FDAのロゴ2009年11月撮影(2014年 ロイター/Jason Reed)
[ニューヨーク 25日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)は25日、エボラ出血熱の検出に米国のバイオファイア・ディフェンス(本社:ソルトレークシティ)が開発した2つの検査システムの使用を緊急認可したと発表した。
バイオファイア・ディフェンスは、臨床診断薬・システムを開発・販売しているの仏ビオメリュー(BIOX.PA: 株価, 企業情報, レポート)の米国法人で、生物剤(生物テロに使用されるおそれのある病原体・毒素)の検知システムの開発・提供を中心に事業展開している。
バイオファイア・ディフェンスによると、今回認可された2つのシステムを使うことで、人体から採取した血液や尿からエボラウィルス陽性・陰性を1時間程度で判定することが出来るようになるという。現在の検査システムでは結果が判明するまで24時間―48時間かかっている。
さらに現在のシステムでは専用設備を備えた研究機関で作業しなければならないが、バイオファイア・ディフェンスの検査機器をすでに導入している医療機関であればどこでも結果判定を行うことが可能になる。
バイオファイア・ディフェンスでは、検査のプロセスを徹底的に自動化したという。
バイオファイアの設備のある医療機関は全米で300超に上り、西アフリカでエボラ出血熱に感染した米国人が移送されたエモリー大学病院やベルビュー病院も含まれている。ベルビュー病院では、帰国後にエボラ出血熱と診断された医師クレイグ・スペンサー氏が治療を受けている。
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