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エボラめぐる懸念、SARS流行時と似る-旅行需要に影響も


エボラめぐる懸念、SARS流行時と似る-旅行需要に影響も


  10月16日(ブルームバーグ):西アフリカで流行中のエボラ出血熱が、世界的な感染拡大や経済への影響について懸念を高めている。2002-03年の新型肺炎(重症急性呼吸器症候群、SARS)流行時と似た状況だ。

ドイツ銀行のニューヨーク在勤アナリスト、アンドルー・ザーネット氏は投資家向けリポートで、感染懸念が旅行や外食したいという意欲を削ぎ、社会的な活動全般を鈍らせるだろうと指摘した。

米ブルッキングズ研究所は、SARSが世界経済に400億ドル(約4兆2300億円)の損失を与えたと試算。世界保健機関(WHO)によれば、SARSには約8100人が感染し、774人が死亡。20を超える国・地域に拡大し、中国と香港、台湾、シンガポールが最も打撃を受けた。

ただオーストラリアのブリスベーンにあるクイーンズランド大学でウイルスを研究するイアン・マッケイ氏は、血液や体液、嘔吐(おうと)物などに直接触れなければ感染しないエボラ出血熱は理論的には流行しにくいと指摘、「SARSやインフルエンザは共に世界的に流行した。エボラ出血熱はそれとは違う。世界的な流行はまだ見込んでいない」と語った。

WHOによると、今回のエボラ出血熱の感染では約4500人が死亡。医療制度が整っておらず衛生環境も良くないシエラレオネとギニア、リベリアに犠牲者が集中している。

原題:SARS Mass Panic Shows Potential Cost of Ebola’s Spread:Health(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:香港 Natasha Khan nkhan51@bloomberg.net;東京 Kanoko Matsuyama kmatsuyama2@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Anjali Cordeiro acordeiro2@bloomberg.netAndrew Pollack
更新日時: 2014/10/16 19:14 JST

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NDJ6GR6KLVR801.html

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