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負けられぬエボラとの戦い


負けられぬエボラとの戦い

    2014/9/28付

 西アフリカでのエボラ出血熱の流行が勢いを増している。

 国連の安全保障理事会は緊急会合を開き「エボラ出血熱の流行は国際社会の平和と安全にとって脅威である」と決議、制圧に各国の力を結集するよう訴えた。

 世界保健機関(WHO)によると、26日時点で感染者は約6500人、死者は3千人を超えた。WHOが8月8日に緊急事態を宣言したが、その後も感染の拡大は止まらない。

 米疾病対策センター(CDC)は、このまま手をこまぬいていると来年1月には感染者が55万~140万人にも達しかねないとの予測を公表した。アフリカ経済に深刻な打撃となり、周辺国や他地域への拡大リスクも高まる。

 米国は兵員約3千人を派遣し、航空路の途絶で孤立した地域に向けて医療資材や人員を運ぶ活動を始めている。フランスや中国、キューバなどが医療チームを送り込んでいる。

 安倍晋三首相は26日に国連本部で開いた会合で4千万ドル(約44億円)の追加支援を表明、日本としてできる限りのことをすると約束した。医師や感染症対策の専門家の増派を含め、各国と連携して対応にあたってもらいたい。

 グローバル経済の拡大によって局地的な感染症の流行がたちまち世界各地に広がるリスクが高まっている。また地球温暖化の進行で熱帯特有の病気が温帯地域にも拡大する兆しがみえる。

 エボラウイルスはコウモリが自然宿主だ。コウモリとの接触を通じ、人間社会に新たな感染症として現れたとみられる。鳥インフルエンザや重症急性呼吸器症候群(SARS)など人獣共通感染症も新たな脅威といえる。

 新型感染症への国内の備えを厚くしておく必要がある。例えば、病原体を厳重に隔離して研究できる「BSL(バイオ・セーフティー・レベル)―4」と呼ばれる施設がある。多くの先進国にはあるが、日本にはない。国内に建設するかどうか、検討課題だ。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO77653630Y4A920C1PE8000/

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