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エボラ、疑い例含む新たな患者が1日当たり123人と過去最悪に ギニアで患者との接触歴があった男性がセネガルで発症


http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20140905/414343/

 エボラ、疑い例含む新たな患者が1日当たり123人と過去最悪に ギニアで患者との接触歴があった男性がセネガルで発症

2014/9/5

三和 護=日経メディカル

 エボラウイルス疾患(エボラ出血熱)の感染がさらに拡大している。WHOが9月4日に発表した集計によると、8月27日から31日までに把握された疑い例も含む新たな患者数は616人だった。うち死亡は289人。この間の1日当たり患者数は123.2人で、これまでで最多を記録した(図1)。

 WHOによると、8月31日時点の疑い例を含む患者総数は3685人で、うち死亡は1841人だった(致死率は50.0%)。8月に報告された患者数は2234人、WHOが緊急事態宣言を発表した8月8日以降では1895人と半数を超えた。

 地域的な拡大も懸念されている。8月30日にはセネガルで初めてとなる患者が1人確認され、感染者が確認された国はギニア、リベリア、シエラレオネ、ナイジェリアの4カ国から5カ国へ拡大した。

 8月27~31日の集計で最も患者数が多かったのはリベリアで320人だった(死亡177人)。シエラレオネが190人(死亡54人)、ギニアが123人(死亡64人)と続く。

 リベリアからの旅行者が発症し死亡した事例を機に感染が確認されているナイジェリアでは、新たに4人が報告され、これで患者総数は21人となった(死亡7人、致死率33.3%)。

ギニアで患者との接触歴があった男性がセネガルで発症

 セネガルで確認された患者は、ギニアで患者との接触歴があった21歳男性だった。患者は8月20日に、陸路でセネガルの首都ダカールに到着し、市郊外の親戚の家に滞在していた。8月23日に、発熱、下痢、嘔吐などの症状が現れ、近くの医療施設を受診した。その際、ギニアでエボラウイルス疾患の患者と密接な接触があり監視下にあることを病院側に伝えていなかったと報じられている。結局、最初の医療施設ではマラリアの治療を受けており、症状は改善しなかった。

 その後、患者は親戚宅に滞在。8月26日には、同じ症状を示し、感染症専門医療施設を受診し入院した。現在の病状は安定しているという。

 エボラ感染の監視下にあった接触者が越境し、その事実を告げずに病院を受診していた点を重く見たセネガル政府は、ギニアとの国境を封鎖するなどの対策に追われている。また、この男性と接触があった人の把握も進めているが、今のところ新たな患者は確認されていない。

図1 エボラ出血熱の流行状況(WHO発表データをもとに作成)

http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20140905/414343/

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