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エボラ出血熱と、バイオテロ対策と、

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エボラ出血熱と、バイオテロ対策と、

長崎大学 熱帯医学研究所 新興感染症学(1)

    川端 裕人



2014年9月2日(火)

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エボラ、マールブルグ、ラッサ、クリミア・コンゴなどの出血熱から、日本でも感染するインフルエンザ、ノロ、マダニから移るSFTSまで、ウイルス性の「新興感染症」の研究と新たな治療薬の開発を行い、バイオテロ対策への貢献で平成26年度の文部科学大臣表彰科学技術賞も受賞した安田二朗先生の研究室に行ってみた!(文=川端裕人、写真=的野弘路)

 長崎大学には熱帯医学研究所というエキゾチックな名前の研究所がある。

 感染症について調べ物をしていると、その名前に出会い、何をするところだろうと不思議に思う人は結構いるのではないだろうか。

 熱帯の医学研究をなぜ日本で「研究所」を構えてまで行うのか。なぜそれが長崎大学にあるのか。そもそも、熱帯医学って何をしているのか。

 謎だ。


バイオテロ対策に貢献

 そんな疑問を抱いていたところ、研究所の新興感染症学分野の研究主宰者、安田二朗教授が、感染症などを使ったいわゆるバイオテロ対策への貢献で、平成26年度、科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門)を受けたことを知った。

 長崎、熱帯医学、バイオテロ対策。

 いったい、どんなことがここで起きているのだろうか、と更に謎が深まる。

 好奇心ではち切れんばかりになりつつ、安田教授の研究室を訪ねた。

 長崎大学医学部のキャンパスは原爆の爆心地に近く、ほとんど全滅の憂き目にあった旧長崎医科大学の敷地をひきついだものだ。大学病院も医学部キャンパスも、浦上天主堂などのモニュメントから徒歩圏内にある。

 熱帯医学研究所は、医学部キャンパスの奥まったところにたたずんでいた。建物入り口付近に掲げてある「表札」にずっしりとした歴史の重みを感じた。

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