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エボラ熱恐れアフリカ敬遠 「誤解」で旅行者激減、観光業に打撃

http://www.africa-news.jp/news_aeEI6198Om_614.html


エボラ熱恐れアフリカ敬遠 「誤解」で旅行者激減、観光業に打撃
 2014年9月6日 23:00


地域理解の低さが原因
君子危うきに近寄らずというが、西アフリカで爆発的に流行しているエボラ出血熱の影響で、アフリカ大陸全体で、旅行者の入り込みが落ち込み始めている。


エボラ出血熱の感染は、西アフリカで史上最悪規模の拡大を続けており、リベリア、シエラレオネ、ギニアの3か国を中心に1500人以上が死亡している。

こうした状況の下、アフリカに対する理解度の低さから、風評被害が出ているのだ。例えば、カナダからの旅行者がフェイスブックに「旅行先のウガンダに無事着いた」と投稿すると、友人から「エボラとかいうものに気を付けて」というコメントが付いたという。

実際は遠く離れている
このコメントに対して別の友人は、「首都カンパラと、エボラ熱発生国で最も近いナイジェリアとは4900キロも離れている」と、地図を示して諭したという。4900キロといえば、米大陸の東西の距離にほぼ等しい距離だ。

ただ、こうした冷静な人な人よりも、前者の方が多いのは、アフリカを、大陸と言うより「1つの国」ととらえている人が多いことが大きい。こうした風評被害は、ここ数年で急成長を遂げている、アフリカ各地の観光業に影を落とす恐れがある。

市場調査会社「ユーロモニター・インターナショナル」によると、サブサハラ(サハラ砂漠以南)地域に向かうフライト予約は、向こう4か月で半減する可能性がある。

航空会社の運航中止も
世界銀行によると、サブサハラ地域の観光業は過去3年間、地域別としては世界最速スピードで成長してきた。域内の観光中心地は、西部のガーナやカーボベルデなどを除くと、ケニアやタンザニア、南アフリカといった東部、南部が占めている。

さらに、一部航空会社がアフリカ路線を縮小していることも影響している。感染が集中するギニア、シエラレオネ、リベリアへの運航は、英ブリティッシュ・エアウェイズ、ケニア航空が停止。韓国の大韓航空は、西アフリカでの乗り継ぎがあるケニアの首都ナイロビへの乗り入れを中止した。

アフリカ旅行を36年間手がけている総合旅行業「道祖神」では、ウェブ上で、ケニア、タンザニア、南部アフリカ(南アフリカ、ボツワナ、ジンバブエ等)は感染が広がっている国々から遠く離れており、ふだんから人の往来がほとんどないとして冷静な対応を呼びかけている。


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